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アマプロ株式会社代表 林正愛が日々感じていることをつづります


by りんちゃん
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優秀な人材の活用法―欧米で学んだインド人の苦悩

欧米で育ったインド出身の人たちは、教育を受けてビジネスの分野で活躍した後、
自分の国に何かしら貢献したいと思う人も多いのが現状。ただ、そこで大きな問題に
直面しているそうです。Some Indians Find It Tough to Go Home Again
(11月27日)という記事です。

40年前に7歳で両親といっしょにインドをあとにし、アメリカにわたったShiva
Ayyadurai氏は、いつかインドの役に立つために戻ってくると誓いました。
45歳になった彼は、海外にいる有能な科学者を呼び戻すという、インド政府
の計画のもと、その夢を実現すべく、ボストンからニューデリーに戻りました。

「完璧のように見えた」けれど、現実はとても厳しかったようです。
欧米式の教育を受けたMr. Ayyadurai氏にとって、インド政府は非効率で
融通の利かないものでした。ボスとぶつかり、仕事の契約は解除され、
ボストンに戻ることになりました。

インド政府は海外で教育を受けた優秀な人材をインドに呼び戻すべく、積極的に
活動しているものの、同じような問題を抱え、帰って行く人は多いようです。

ある調査会社の調査によると、今後5年間で10万人の人がアメリカからインドに
戻る予定ですが、戻る人(repatと呼ばれるそうです)の34%は、交通事情や
インフラが整備されていないこと、官僚主義などについて不満を持っており、
適応するのに苦労しているとか。

repatたちの問題は、インド人のように見えるが、アメリカ流の考え方をすること。
彼らが自分たちと同じようにインドのことを知っているだろうと人々は思うのですが、
repatの人たちはよくわかっていない、それを理解できていないと言います。
一方で、アメリカ式やイギリス式で物事が進んでいないと、repatは文句を言います。

欧米式のビジネスの手法、インド式のビジネスの手法。

これまでは欧米式がいいという考え方がありましたが、それがすべていいわけでは
なく、それぞれに良さがあり、お互いのいい点をうまく取りこんでいくような仕組みが
必要だと、最近私は考えるようになりました。

お互いがお互いの違いを理解し、受け入れ、それぞれの良い点を吸収することが、
これからは求められているように思いました。

優秀な人材をどのように活かすか。
どの国にとっても、どの企業にとっても大きな課題ですね。
by jungae | 2009-11-30 07:27 | NewYorkTimesの気になる記事