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アマプロ株式会社代表 林正愛が日々感じていることをつづります


by りんちゃん
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トヨタの真のグローバル企業への脱皮

アメリカで大規模なリコール問題が起こり、打撃を受けたトヨタ。
その経験を経て、真のグローバル企業に脱皮しようとしているようです。
At Toyota, a Cultural Shift(6月2日)という記事です。

アメリカのトヨタで長年エグゼクティブを務めてきたSteve St. Angelo
氏は、5月の日本への出張は、目を見張るような旅だったと言います。
今までは、Angelo氏がトヨタ本社のトップの人たちと会いたいと思った場合、
いろいろな手順を踏まなければいけなかったのですが、今回の出張では、
すぐに直接社長である豊田章男氏と会えたと言います。
豊田社長は、「悪いニュースを最初に知らせてほしい」と質問したそうです。

Angelo氏をはじめ、アメリカにいるエグゼクティブたちはついに、トヨタに
新しい時代が来たと感じ始めています。トヨタの持つ日本の会社文化と
トヨタにとって最大・最重要のアメリカ市場とのギャップを埋めようとし始めて
いると言います。

豊田社長がリコール問題で2月にアメリカを訪れ、公聴会に参加し、
その後に、ディーラーたちや社員たちの前に立ったとき、涙を流して感謝を
示しました。大きなターニングポイントでした。

これまでは、トヨタでは、アメリカのエグゼクティブには、彼らが知るべき
だと思われる情報しか知らされていなかったとか。
しかし、今はあらゆる情報が共有され、アメリカ人の従業員が改善の提
案をすることもできるようになったと言います。

現在グローバル化が進み、1国でビジネスができるというのはとても稀。
日本が人口減少を迎える中で、世界を視野に入れてビジネスをしていか
ないと、日本の企業は生き残れなくなっています。

トヨタのような大きな企業はいち早くグローバル化に取り組んでいたと
思っていたのですが、実際には日本の企業文化から抜けきれず、
現地のエグゼクティブや社員の日本にいる人たちでは大きな違いがあり、
現地の人には限られた情報しか伝えていなかったのですね。

世界のどこであろうといろいろな情報を共有し、会社に属するあらゆる
人が意見することができる。それをくみ取って会社全体が成長する。

そんなグローバル企業にトヨタが脱皮しようとしているでしょうか。
失敗は、次の新たな成功のチャンスになる。

どうなるか、注目していきたいと感じたのでした。
by jungae | 2010-06-10 07:38 | NewYorkTimesの気になる記事