アマプロ株式会社代表 林正愛が日々感じていることをつづります


by りんちゃん
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お金を借りるのはいとも簡単?!

金融危機はいろいろな人に影響を与えていますね。
借金がどのように膨らんでいったのか、そのことについて、面白い記事を
見つけました。My Personal Credit Crisis(5月14日)というものです。

これは、記者自身の経験を赤裸々につづったものです。
彼自身はニューヨーク・タイムズの経済記者として長年働き、過去6年間は
米連邦制度準備委員会(FRB)を取材し続け、2004年に住宅ローンが乱発
されていることについて警鐘を鳴らす記事を書いたり、1997年のアジア発
の経済危機、1998年のロシア経済の崩壊、2000年のITブームの崩壊
についても取材をしてきました。
そのような立場だから、自分が変な住宅ローンを組み、借金にまみれるよう
な状況に陥るとは考えていなかったといいます。

しかし、自分も他の人と同じように、過ちを犯したのです。
2004年、48歳になったときに、フィアンセと出会い、新しい人生を始めたい
と思いました。暮らす家が必要で探したところ、とてもいい物件が見つかり、
46万ドル(約4,600万円)で売主が売ってくれることに。
ただここで、資金をどうするかが問題に。
離婚をしていて、月に4千ドル(40万円)を生活費や息子の養育費として
前妻に渡しており、基本給が年間12万ドル(1200万円)の中では、手元
に月に2,777ドル(27万円)くらいしか残らない。
このような状況で、40万ドル(4000万円)も貸していくれるとしたら、
おかしなことだと思った。

ところが、実際には、それが可能になったのです。
不動産屋さんがAmerican Mortgage Groupという会社の住宅ローン
専門の人を紹介してくれ、いろいろアドバイス。
自分の収入を考慮すると50万ドル(5000万円)は借りられる、前妻への
生活費や子供への養育費については、述べる必要がないと言われました。
実際にはその後いろいろ問題があったものの、資金を二つの会社から借り
るなどして(一方は少し危険なもの)、家を手に入れました。
そのローンは最初の5年間は5.625%という利率でとても低く、月に
2500ドル(25万円)を支払えばよいもの。5年後には格段に上がります。

ローンの専門家は言ったそうです。
「5年後には物件の価値が上がっているので、そのときに借り換えを
すればいいのですよ。」

しかし、実際には徐々に支払いに困り、クレジットカードをお金を借りて、
それをローン返済に回すことに。そのクレジットカードが使えなくなると、
別のクレジットカードを使って支払うという循環に。
負債はどんどんたまっていき、支払いの催促の電話は鳴りっぱなし。
パニック症候群に陥りました。

金融危機が顕在化した現在は、今のローンの借主のJPモルガン・
チェースに問い合わせているものの、他の人からの問合せが多く、
対応できないと言われているとのこと。自分と同じような借主が
数多くいるのではないかと言っています。

サブプライムローンは、簡単に言うと、収入の少ない人でもマイホーム
を持つという夢を実現できるように、住宅ローンを組めるようにしたもの。
(相変わらず、簡単に解釈しすぎていてごめんなさい。)
最初の何年間かは金利も少なく、支払いも少なくてよい。支払いが増え
る時期には、不動産の価値が上がるので、そこで借り換えればいい
(実際にはそんなことはなかったのですが・・・)。
それが常套句だったのでしょう。

筆者は言います。

お金を借りられたことでわくわくしてしまった。
家を借りるよりも、はるかに簡単に50万ドル(5000万円)を借りられて、
面白いとさえ思った。

経済記者をするような優秀な人でも同じような間違いを犯す。
冷静に考えれば、絶対におかしいのに、それに酔いしれてしまう。
お金の恐ろしさというものについて、改めて考えさせられたのでした。
by jungae | 2009-05-19 06:44 | NewYorkTimesの気になる記事