つまらないCEOのほうが優秀?
2009年 05月 21日
In Praise of Dullness(退屈さが賞賛される5月18日)という記事です。
CEOは小説を読むべきか?
小説を読むことで、人の気持ちがわかるようになり、人間関係に対する理解が深まり、
自分自身の感情が豊かになります。CEOは毎日いろいろな人と接しながら、
仕事をするので、これらを養っておくことは大切なようです。
しかし、残念なことに、調査によると、会社の経営者やCEOとしては大して重要では
ない才能だそう。
Steven KaplanとMark Klebanovが“Which C.E.O. Characteristics
and Abilities Matter?”という調査を最近終えました。
316人のCEOの詳しい特性を調査し、会社の業績を評価しました。
人との付き合いが上手い、人の話をよく聞く、チームワークを大切にする、コミュニケー
ションが上手いというような要素は、会社を経営して成功するうえは、あまり大切では
ないとのこと。
重要なのは、実行力や組織的な技能で、もっとも重要だったのは、粘り強さ、
効率性、徹底した分析力、長時間働ける能力。
つまり、思いやりや柔軟性があり、チームワークを重視し、共感する人は、CEOとしては
成功しにくい、一方で、几帳面で、頑固で、神経質で、ちょっとつまらない人のほうが、
CEOとしては成功するということです。
CEOとして細やかさや気立てがいいのは大事ですが、マーケット(市場)はそんなことは
気にしない。マーケットが望むのは、CEOが組織の中で自分の役割を果たすこと。
マーケットはCEOに望むことは2つ。
1 会社の方向性をしっかりと示してほしい。
柔軟性よりも、断固たる姿勢のほうが評価される。
2 効率性を追求し続ける姿勢。
同じ商品を作り続けるが、さらに良くなるように改良を続ける。
優秀なCEOかどうかは、教育レベルとは関係せず、MBAや法学の学位を持っているから
といって、優秀とは限りませんでした。また、給与や名声とも関係せず、別の調査によると、
有名になったり、給与が高くなると、会社の業績が悪くなったという結果も出ています。
マーケットはもちろん企業の成果を望んでいて、数字がすべて。
だから、気立てが良いおひとよしよりも、几帳面で頑固で、しっかり数字を残すCEOの
ほうがいいのでしょうね。
ただ、一方で、私自身が最近感じているのは、あまりマーケット(株価と考えると)に
振り回されて、短期の業績だけにとらわれると、長期の方向性がわからなくなるのでは
ないかということ。また、CEO1人でできることは限られているので、ある程度チーム
ワークを重視する姿勢や部下を大切にして、信頼される姿勢も大事。
あまり柔軟すぎても困りますが、周りの人の話に耳を傾ける姿勢も必要なのかなーと。
むずかしいけれど、バランスかもしれないですね。
皆さんはどんな経営者(リーダー)についていきたいですか?