ビジネススクールで一般教養を教えるべき?
2010年 02月 04日
教えるべきではないかという議論が起きているそうです。少し前になりますが、
Multicultural Critical Theory. At B-School?(1月9日)という記事です。
トロント大学のRotman School of Managementの学部長のRoger
Martin氏は、十数年前に引退する子供の小学校の校長先生と話をする
機会がありました。彼女が行っていたのは、
○物事に対処するとき、計画された戦略に従うのではなく、優先順位を決め
て、可能性のある選択肢を選び出すということ。
これは企業が成功するために行っていることとなんら変わらないと言います。
彼がビジネススクールでエリート学生たちに教えながら感じるのは、彼らは
似たような方法で考え、あるパターンの考え方しかできないということ。
それを改善するために、学生たちにファイナンスや会計を教えるとともに、
創造的に考える機会、問題に対してあらゆる観点から考え、解決策を見つけ
出すために、いろいろな方法を組み合わせる方法を学ばせないといけないと
感じました。
1990年代にMartin氏の考えに賛同する人はあまりいませんでしたが、
それから10年以上経ち、2008年の経済危機を経て以降、状況は一変
しました。ハーバードなどでも一般教養の授業を取り入れるようになりました。
一般教養とは、私が勝手に解釈すると、ビジネスだけではない、物事をいろ
いろな側面から考えることを学んでいくことだと思います。
確かにリーマンショックなどでは、いろいろな企業が一辺倒の考え方だけで
物事を進めてしまい、あのような大々的な危機になってしまったのかもしれ
ないですね。
ビジネススクールでは、リーダーシップというのをケーススタディなどを見な
がら、スキルとして教える傾向がありますが、ケースに当てはまらないものも
あり、そんな場合にいろいろな側面から考える力が必要になっているのかも
しれない。
ビジネススクールでも大きな変化が起きているようです。