遅いほうがいい?!
2010年 02月 19日
Slow Trip Across Sea Aids Profit and Environment(2月16日)という
記事です。
デンマークの輸送会社Maerskの船は、ドイツから中国に1カ月かけてあるものを
運びました。これは2年前よりも1週間遅いスピード。
Maerskにとって、これは進歩だと言います。
今はスピードばかりが重視されますが、
「遅いほうがいい」
というものもあるようです。
Maerkは、メインのルートで荷物を運送する船のスピードを半分にしたことで、
コストを30%削減しました。
一方で、運送の際に排出する二酸化炭素の量に対する関心も高まっていて
(Carbon Footprintと言います)、スピードを落とすことで、二酸化炭素の
排出量も減少しました。
Maerkは2008年に石油価格が高騰したときに、この試みを始めましたが、
「大きなイノベーション(技術革新)なく、取り組めること」であり、
「なんでもフルスピードで行うことは経済面からも環境面からも疑問がある」
と言います。
International Energy Agencyによると、車を65マイル(105キロ)では
なく、55マイル(90キロ)で運転することで、アメリカで車が排出する二酸化
炭素の量を20%削減できるとか。
現在は確かにスピードばかりが重視されていますが、「遅いことがいい」という
考え方もあるのですね。
Maerskの担当者が「早く運ぶべきものとそうでないものを選別しなければ
いけない」と指摘するように、選んでいく必要はありますが、遅くていいものは
そのように対応することでコストも下がり、環境にも良くなる。
なんでも急ぐのではなく、じっくりと腰を据えるものも必要。
そんな風にも考えられるのかなーと思ったのでした。