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アマプロ株式会社代表 林正愛が日々感じていることをつづります


by りんちゃん
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ビン・ラディンの殺害を喜ぶ心理

アルカイダを創設したビン・ラディンが先週殺害されましたが、
オバマ大統領の発表を聞いて、喜ぶアメリカの人たちの姿が報じられて
いました。殺害を喜ぶ心理について興味深い記事を見つけました。
Why We Celebrate a Killing(5月7日)というものです。

ビン・ラディンの殺害に喜びをあらわにした人がいた一方で、
それに参加しなかった人も多くいました。
記事の執筆者であるバージニア大学の心理学教授のJonathan Haidt
氏によると、参加しない理由としては、一般の犯罪と同じ心理を人々
が持ったからだと言います。
たとえば、娘を殺された犯人が死刑に処されるのを両親は喜べる
だろうか、といった心理です。もちろん、内心ではほっとするし、
喜びも感じるかもしれませんが、刑務所の前でシャンパンを開けて
パーティをしたとしたら、それは復讐のお祝いではなく、死のお祝
いになります。
(今回のビン・ラディンの殺害ではこのようなことが起こりました。)

ここ数年間の研究で、人間は、2つの異なったレベルで行動する
ことがわかってきました。

1つはで、自分たちのグループの中で、他の人たちと絶え間なく
競争し合う低いレベルのもので、利己主義を生むもの。
もう1つは、グループが他のグループと競争し合う、もっと高い
レベルのもの。この競争ではグループを形成し、グループが1つ
となって行動する。このように行動できる生物は、ハチやあり
など、ごく少数の生物のみ。人間もグループで行動できるものの、
この一体感はもろくて一時的なものです。

この2層の心理が、宗教や戦争、今回のビン・ラディンの殺害を
喜ぶ心理を理解するかぎになります。
低いレベルでは、個人と個人の関係になり、尊敬や好意という
感情が他の人との関係を築くことになります。
高いレベルでは、「集団の感情」というのが生まれ、それは、
自分よりもより大きく、大切だと感じるようになります。
この感情の一つとして「集団的興奮」というものがあり、
お祝いのために歌ったり、踊ったりする行動はこれに当たり、
ビン・ラディンの殺害を喜んだ心理もこれを反映するものです。
9.11から10年を経てやっと勝ち取り、「集団的興奮」をシェア
するために、喜びをみんなで表現したと言います。

「集団的興奮」と視点があるのですね。
死を喜んでいいのかどうか、考えるところはありますが、
集団になったときの心理、というものは理解しておく必要が
あると思ったのでした。
by jungae | 2011-05-12 07:08 | NewYorkTimesの気になる記事