アマプロ株式会社代表 林正愛が日々感じていることをつづります


by りんちゃん
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』

アメリカへの報告を少し中断して、最近読んだ本をご紹介したいと思います。
実は、慶応ビジネススクールの授業を受けており、「ネットワークリーダーシップ」
という授業で課題図書になった『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』と
いう書籍です。
e0123104_6553753.jpg

どんなときに人は影響を受け、行動を起こすのか。とても興味深い視点がいろいろと
紹介されていました。気になったところをまとめてみます。

○カチッ・サー
「この人が言うなら信用してしまう」「専門家が言うなら正しいだろう」
一片の情報に機械的に「カチッ、サー」と反応してしまう傾向がある。
利用できる情報のうちたったひとつの(引き金)特徴を受け入れてそれに反応する。
冷たい水に手を入れて常温の水に入れると温かく感じる、一方で、暖かい水に手を
入れて常温の水に手を入れると冷たく感じる。「コントラストの原理」が働く。
建物を売る際に、最初にそれほど良くないものを見せて、その後にいいものを見せる、
という手法が使われる。

○返報性のルール
「他人がこちらに何らかの恩恵を施したら、似たような形でお返しをしなくてはならない」
私たちが今日人間的であるのは、私たちの先祖が食糧や技能を「名誉ある恩義の
ネットワークの下で」共有してきたから。
何かをもらったら、お返しをしないといけないと、人は自然と考える。
恩義の感情が明らかに負担を感じさせる。このルールを破る人は社会から嫌われる
傾向がある。「たかり屋」「恩知らず」と言われる。
自分の対して譲歩をしてくれた人に自分も譲歩する義務があるように感じる。
①すでに行われた相手の譲歩に対して、同じような譲歩をするように相手に圧力を
掛ける。
②受け手がお返しをしなければならない義務を負うために、人が勝手に最初の譲歩
を行って、それによって相手とのやり取りから利益を得ることができる。
最初は確実に拒否するような大きな要求を出し、それをいったん拒否した後、それ
よりも小さな、もともと受け入れてほしいと思っていた要求を出す、と拒みにくい。

○コミットメントと一貫性
何かを自分でやるという言葉を口にしたり、書き留めることで、それを守ろうとする
力が働く。一貫性をたもつことで、複雑な現代生活を営む上での簡便な方法を
私たちに提供してくれる。大きな要請を断った後に小さな要請をされると、ちっぽけ
なことのように思えて応じてしまう。
一貫性を保つの社会から高い評価を得る。一貫性を保っていると日常生活にも
有益。相手に何かを要請したいなら、最初のコミットメントを確保することが大切。

○社会的証明
テレビで録音笑いを使用すると、笑いの回数が多くなり、時間も長くなる。
私たちは他人が何を正しいと考えているかに基づいて物事が正しいかどうかを
判断する。
人は自分に自身がもてない場合、他の人の行動に注意を向け、それを正しい
ものとして受け入れようとする。人は自分と似た他者のリードに従う傾向がある。

○好意
人は自分が好意を寄せている知人に対してイエスという傾向がある。
全体的な好意に影響する要因のひとつとして、身体的魅力がある。また、
類似性もある。親密性が高まるとより好意を抱き、信じやすくなる。

○権威
権威からの要求に服従させるような強い圧力が社会に存在する。
権威の実態ではなく、権威の単なるシンボルに反応してしまうことがある。
実証されているのは肩書き、服装、装飾品。

○希少性
「数量限定」「最終期限」という言葉に弱い。
手にすることがむずかしいものはそれだけ貴重なものであることが多く、
手に入りにくくなると、自由を失うことになる。自由の喪失について反応する。

○手っ取り早い影響力
通常は信頼性の高い単一の情報を基礎にして承諾してしまう。
社会がより複雑になる中で、簡便な意思決定を行うことが多くなっている。

気になることの羅列でごめんなさい。
人はどんな風に影響されるのか、いろいろな実験を通して実証されていて、
とても興味深かったです。
うまく使えばとても生かせそうです。ただ一方で、この原理を使ったいろいろ
なビジネスや慣行が社会にあふれている気もするので、それらにひっかから
ない術も学ばなければいけないとも感じたのでした。
by jungae | 2012-11-05 17:41 |