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アマプロ株式会社代表 林正愛が日々感じていることをつづります


by りんちゃん
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インドの“選択”の矛盾

インドではグローバル化が進むとともに、“選択”の矛盾が生じています。
The Paradox of 'choice' in a globalized culture という記事です。

インドは2000年のIT危機(“Y2K”と言われました)の際に、有能なエンジニア
などが大活躍し、グローバル化の中で成長への大きな機会を得て、その後は
アウトソーシング事業をインドで展開する企業が大幅に増えました。

そのブームの恩恵を受け、コールセンターを始め、いろいろ活躍したのが、
英語を話せる人たちです。低所得の若い人たちにとっては、英語は“植民地の
言語”ではなく、“解放、独立、移動のため言語”になったのです。

しかし、それから約10年、ムンバイで若い人が現地語ではなく、英語だけの
看板を掲げたレストランやお店の窓を叩き壊す事件が起きました。
この地域では、英語は“排除の言語”と見られるようになったのです。

もともと英語などの言語を学ぶことは“選択(choice)”であるはずなのに、
それが普及し、多くの人が英語を話せるようになると、逆に話せないと社会から
取り残され、疎外感を感じ始める。

choiceと言えるのは、“最初になる”ということが前提にあります。

最初に英語を学ぼうとした人たちにとっては英語がchoiceであり、それで
大きな成功を収めていく。ただ、それが普及すると、英語を学ぶことが
choiceではなく“must”になり、それを学ばざるを得なくなる。
そしてたとえ学んだとしても、いち早く学んだ人よりも受けられる恩恵は
少なく、逆にできないことで取り残されてしまう。

グローバル化の中での大きな問題ですね。
考えされられました。。。
by jungae | 2008-09-15 06:58 | そのほかの気になる記事